合宿免許で運転免許を取得する注意点とデメリット
車の合宿免許は通常の通い教習と比べて、「短期間」「格安」で運転免許を取得することができます。しかしその反面、あまりにも短期間で運転免許を取得するということが、思いもよらない大きな問題に繋がる場合があります。
大多数の教習所は合宿免許の特性である「短期間」「格安」はもちろんですが、卒業後にしっかりと運転ができるよう「丁寧」「親切」、中には「厳しく」指導するといったことを基本としています。しかし、合宿免許を募集している地方の教習所に中には、「合宿期間中にできるだけ短期間で運転免許を取得してもらい、早く次の生徒さんを入校させたい」といった安易な考えで運営している教習所も少なからずあります。
そして滅多にありませんが、こういった考えを持つ地方の教習所で運転免許を取得した場合、卒業後いざ地元に帰って車を運転してみると、教習所で習った交通環境とのあまりの差に驚き、全く運転できなかったという方もいらっしゃいます。
それは、車が滅多に走っておらず、人も少ないといった地方の道路で路上教習をすれば、アクセルを踏み込むのもそこまで怖くないし、車の運転に慣れるのも早いので、実際に路上に潜んでいる危険がどのようなものなのか分からないまま合宿免許を卒業してしまうからです。
このようなことを理解しているのか、合宿免許卒業後、免許を取得しても1年間は運転をしないように教官に言われたというとんでもない教習所もあります。これは、公認教習所の初心者卒業生が万が一、死亡事故などの重大な事故を起こした場合、各地の公安委員会の監査が入り、一定期間の卒業証明書の発行禁止令が出てしまうからです。
しかし大多数の教習所は、その教習所を卒業した初心者運転手が重大な事故を起こすと禁止令の期間中は生徒を卒業させることができず、実質的な臨時休業状態となるため、「短期間」「格安」「親切」「丁寧」「厳しく」をモットーに合宿免許参加者が卒業後も安心して運転できるようしっかりと指導しています。
合宿免許に参加する場合は、「リゾート気分で短期間で免許が取れる」「楽しい出会いもあっておいしい食事付き」などの良いところばかりではなく、上記でご紹介したようなデメリットもしっかりと把握して、入校する教習所を選択しましょう。