北海道の札幌を発着する高速夜行バス・長距離バスの路線
北海道は全国的に長距離のバス網が整備されている地域です。以前は、道内交通といえば鉄道という図式が強かったのですが、現在では路線・運行便数便ともにバスがリードしています。運賃も安いことから利用客も年々向上しています。
北海道で高速道路が開通しているのは、札幌を中心とする道央地域が中心となっています。そのため、長距離ルートを走行するバスは、一般道路を走る機会の方が多い。路線によっては全区域が一般道というケースもある。とはいっても、北海道の道路は広いし空いているので定時性は高い。
北海道では旧国鉄の赤字ローカル線を相次いで廃止しました。その中には「本線」の名が付いていた路線まで廃止になったケースもあります。その結果、北海道には鉄道が通っていない市もあり、長距離でもバスが唯一の交通機関となっている区間が少なくありません。
北海道にあって、バス網の要となるのはやはり札幌です。北海道内の高速バス・夜行バス・長距離バスのほとんどが札幌を起終点としている。小樽、岩見沢、千歳、滝川、旭川、苫小牧といった比較的近距離の都市へは、待たずに乗れる「頻繁な運行」に人気が集まっています。
また、稚内、網走、釧路、函館、帯広、紋別といった遠方に向けても高速夜行バス・路線バスは運行されていますが、遠方になればなるほど、一般道を走る区間が長くなり、函館、帯広、紋別で4時間以上、その他の都市へは6時間以上を要する。
稚内や網走へは、鉄道とバスの所要時間はほとんど変わらない。高速道路は未整備ですが、鉄道も単線非電化のため、一般道を走るバス並みのスピードしか出せないからです。しかし、帯広や釧路方面では、バスと鉄道には所要時間に大きな差がでてくる。高速運転ができる区間が長く、新型車両の導入が進んでいることから、鉄道のスピードがフルに発揮できるからです。
夕張、留萌、富良野行きなどでは、鉄道では乗り換えがありますが、高速夜行バス・路線バスは直通です。また、岩内、紋別、羽幌、瀬棚行きについては、すでに鉄道路線が廃止されているので、バスを利用してしかアクセスできないのが現状です。
北海道内の夜行バスは、札幌から函館、網走、釧路、根室行きなどがあります。繁盛期には帯広行きなども運行されます。長距離バス路線網構築のリーダーは、北海道中央バスです。九州の西日本鉄道のような役割を果たしていて、北海道内のバスルート開拓に積極的な取り組みを見せています。また、都市間のバスでは、旭川行き「高速あさひかわ号」や留萌行き「高速るもい号」など、わかりやすいネーミングのバスに統一されています。