武家屋敷が残る城下町を散策。土産には自作の萩焼を|高速バスの旅
夜行バスで山口県の萩バスセンターに到着するころには、山口観光にちょうどいい時間帯なので、早速、城下町散策に出発しよう。観光には萩循環まぁーるバスがお得で便利です。この萩循環まぁーるバスには、西コースと東コースがあり、約30分間隔で運行しています。運賃は1回100円と格安ですが、1日乗車券は500円、2日乗車券は700円とさらに格安料金となっています。
萩バスセンターから西回りで16分の萩城跡・指月公園へ向かう。関ヶ原の戦いに敗れた毛利輝元が築いたいじ居城の跡で、現在は石垣の一部と堀、天守閣跡などが残るのみとなっていますが、多くの市民に親しまれています。広い園内の一角には花江茶亭があり、11月までの土曜日・日曜日・祝日は500円で抹茶をいただくことができます。
指月公園から重臣たちの邸宅が並んでいた堀内地区を通り、萩城城下町までは徒歩で約25分。堀内地区は国の重要伝統的建造物群保存地区に選定され、土塁や石垣が多く残り、敵の侵入を防ぐために道が鍵の手に曲がった「鍵曲」も見られる。
城下町には商人や中・下級武士が住み、白壁や土堀が印象的です。倒幕運動の中心人物だった高杉晋作の誕生地、桂小五郎こと木戸孝允の旧宅など、歴史的な見どころが数多くあり、ぜひ一度は高速バス・夜行バスを利用して観光に来たい町です。
明治維新の志士たちが育った松陰神社周辺も人気スポット。(松陰神社までは萩バスセンターから循環バス東回りコースで55分で行くことができます。)吉田松陰を祭神として明治23年(1890年)に建立された松陰神社には、高杉晋作、伊藤博文、山形有朋などが学んだとされる松下村塾が現在も保存されている。
松陰神社から徒歩5分に伊藤博文旧宅、徒歩15分に吉田松陰の誕生地がある。吉田松陰誕生地には礎石と産湯の井戸が残るのみで、いずれも静かなたたずまいです。日帰り夜行バスで帰らない方は、宿は萩温泉郷がおすすめ。萩には平成16年に堀削されたはぎ温泉など泉質の異なる八つの温泉が湧いており、約20軒の温泉宿がある。
冬から春にかけては「萩の金太郎」と呼ばれているヒメジ(体長15センチほどの小魚)が旬。鮮やかな朱色が美しく、ほっこりとした白身は甘味がたっぷり。刺身でも焼いても、鍋でも美味しい。地元以外での流通量が少なく、高速バス・夜行バスの観光客に人気で、萩を訪れるなら宿や料理店でぜひ味わってみたい一品です。
翌日もたっぷりと萩市内を観光。鯉が泳ぎ石橋が架かる藍場川周辺や、火口の直径・深さとも30メートルで日本一小さな火山と言われている「笠山」周辺など、何度高速ツアーバスで訪れても見どころは尽きない。萩焼を体験するなら指月公園近くにある城山窯や、東萩駅に近い天龍窯などがおすすめ。帰りの夜行バスまでたっぷりと楽しもう。